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物価高が止まらない

最近の原油高、物価高には辟易してしまう。
我が家は都心なので車なし生活をしているけれど、輸送費や石油で作られるもろもろの商品の値上がりで、例外なく価格上昇のあおりを受けている。

有機野菜、無農薬野菜、無添加食品などを扱う宅配業者を利用しているのだけれど、もともと割高だった商品がさらに値上がりし、高くなりすぎて、正直、利用を休止しようかと思うほど。

でもこの物価高、日本だけでなく、世界的規模で起こっているグローバルな問題らしい。

さっきもクローズアップ現代でやっていたけれど、原因のひとつはアメリカのバイオエタノール政策。
ブッシュ政権は中東に依存する石油から、環境にもやさしいバイオエタノールへの変換を国家政策として推し進めた。家畜飼料用だったトウモロコシがバイオエタノールの原料になることで値上がりし、その結果、家畜農家が餌を仕入れづらくなり、牛や豚といった畜産品の値段も上がっている。
儲けを期待した農家がトウモロコシに作付変換することで、大豆などの価格も上昇。中国やインドなどの大豆消費量の増大に伴うアメリカからの輸出先の多様化。その影響はアメリカからトウモロコシをはじめ多くの作物を輸入する日本にも及んでいるというわけだ。

不足するトウモロコシの生産量を増やすため、害虫に強い遺伝子組み換えトウモロコシが急速に広がっている。遺伝子組み換えに否定的・懐疑的な日本の消費者が、遺伝子組み換えでないトウモロコシ(とその加工食品)をオプションとして選べなくなる日が近いうちにやってくる。

一方で、オイルマネーは世界を駆け巡り、投資マネーと化し、産油国である中東やロシアは多くの富裕層を生み出している。
急成長する中東ドバイに関するドキュメンタリーや記事を見たが、まさに雨後のタケノコのように続々と生まれる高層ビルが急成長する国家を象徴していた。けれどもその急成長を支えるのは外国人の出稼ぎ労働者たち。本来、勤勉さを美徳とするはずのイスラム教国なのに、国の極端な繁栄は、働かないドバイの若者を生んでいる。
私には、ドバイの現状は石油という天然資源が生む、国家間の格差とひずみを体現したバベルの塔にしか見えない。

石油をめぐる国家間のパワーポリティクス。他国の影響がすぐに世界中に伝播するグローバル化。フラット化する世界。投資マネーの跳躍。

いろいろな、しかも大きな問題が絡みすぎていて、個人の力で対処できることなどないように思えてくる。
洞爺湖サミット、少しは解決策を見出してほしい!
by columbus59 | 2008-07-03 20:34 | ひとりごと | Comments(2)
Commented by さっかん at 2008-07-03 23:45 x
遺伝子組み換えは,大豆も大きな問題ですよね。
豆腐も醤油も納豆も,大豆です。
プレミアをつけないと生産者は売ってくれないとか...

あと,一年半ほどの経験ですが,中近東の人々は勤勉さを美徳としてたっけ?? ←へんな日本語(笑)。
Commented by columbus59 at 2008-07-04 22:00
さっかんさん、お久しぶりです。
トウモロコシへの転作の影響を受ける大豆も深刻ですよね~(--;)日本食には欠かせない食材なのに。
イリノイ州の農家の人が出てましたけど、借金してでもトウモロコシの貯蔵庫を買ったっていってましたよ。今や農家にとってトウモロコシは金の成る木なんですねー。

中東、勤勉というのは語弊があるかな?
イスラム教ってそもそも商人の宗教ですよね。
NHKスペシャルの「沸騰都市ドバイ」は興味深かったです。
そういえば、ゼネコン勤務の友達がドバイに転勤になるかもという話をしてたけど、流れてしまった。でもそれだけ市場があるってことなんですね。
これからのUAE、いったいどうなっていくのか気になります。
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