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一枚の写真

この時期、テレビでよく原爆関連の番組が放映されるけれど、さっきみたNHKスペシャル「解かれた封印―米軍カメラマンが見たNAGASAKI」はとても心に響くものだった。

NHKスペシャルはクオリティの高いもの、つまり、視聴率優先の民放では作らない・作れそうもない質の高い番組をよく作っていると感心することが多いのだけど、
今回もドラマ化しすぎない、けれども伝えたいエッセンスは詰まった素晴らしい内容だった。
このブログでは、以前も、NHKスペシャルについて書いたことがあるけれど(2005年8月の日記「60年間の苦しみ」)、観終わった後、何か書き留めておきたいという気にさせられる、そんな番組なのだとおもう。


海軍従軍カメラマンとして原爆投下後の広島・長崎に入り、その破壊力を記録するために、7カ月にわたり写真を撮り続けた23歳のアメリカ人フォトグラファー、Joe O'Dnonnell。
任務外として撮影を禁止されていたサバイバーたち(生き残った人々、特に親を亡くした子供たち)を、密かに持ち込んだ私物カメラで撮影して本国に持ち帰り、約半世紀の封印ののち、祖国の犯した誤りを問い質す行動に出た。

1枚の写真がどんな言葉よりも大きなメッセージ性を持って、見ているものの心を揺さぶる。同時に、彼の残された肉声テープの言葉にも、心を打たれる。ひとつひとつの言葉を選んで語ることのできる、本当に聡明な人だったのだろう。

自身も残留放射線による後遺症に長年苦しんだJoeの訃報を伝えるニューヨークタイムズの記事。番組の内容は、ほぼこの記事と同じ。
番組内では触れられていなかったが、彼が写真を公表し始めたことを理解できずに去っていった前妻のあとに再婚した相手は、日本人だったようだ。

再放送は8月27日 午後8時~ 総合テレビ
by columbus59 | 2008-08-07 22:45 | ひとりごと | Comments(0)
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