むくの診断の経緯

猫の肥大型心筋症については、こちらのページに詳しい解説があります→ここ

心筋症には肥大型や拡張型などいくつか種類があるようですが、むくの場合は猫に一番多い肥大型。
心臓の一部の筋肉(左心室の壁)が肥大化し、スムーズな血流が妨げられている状態です。

左心室が肥大した壁で小さくなると十分な血液が入ってこず、壁=筋肉が線維化し、ポンプ運動に支障がでるために、全身に血液を効率的に送れなくなります。これを補おうと、心臓は一層動きを速め、心拍を上昇させます。

むくは数年前の健康診断のさいに「心臓に雑音あり」と診断され、そのときにエコー(超音波)検査やレントゲン検査を行いました。
その際には心筋症の「恐れがあり」(グレーゾーン)だったのですが、昨年12月にもう一度検査をして、筋肉の厚さや血流のスピードを測定した結果、症状が進行しているようだと言われました。
(ただ、以前の担当医は退職してしまっていて、今回担当してくれたのは別の非常勤の先生。担当医は変わってしまったものの、エコーのエキスパートで、心筋症についても詳しいようだったので安心)

同時に行った血液検査で腎機能も低下していることが分かったものの、これは高齢猫には普通のことで、腎臓病に伴う心筋症ではない&甲状腺機能亢進症による心筋症でもない、となると、これらの病気の付帯症状として起こったのではなく、単独の疾患としての肥大型心筋症だろうと診断が下りました。

ただし、むくの雑音のケースはむしろまれで、心筋症は何の前触れもなく突然発症することが多いようです。
肺に水がたまったり(肺水腫)、心臓で形成された血栓が流されて下半身の血管に詰まる状態に至った場合は、極めて予後不良で突然死も多い、いわばサイレント・キラーのような深刻な病気なのです。

先生いわく、一説にはアメショやメインクーンに多く発症と言われているけど、原因や遺伝性についてはまだよく分かっていないとのことでした。
(アメリカ産の猫種に多いとも言われているようですが---アメショもメインクーンもアメリカ原産---もしそれが正しければアメリカンバーミーズも該当するのかも。アメショの血も入ってるし…)

けれど、ググると愛猫の肥大型心筋症についてつづったブログが山ほどあり、猫種もバラバラ・・・。
そして大半が突然の発作がおきて初めて病気を知る、というものでした。
発症したら、一刻を争う事態。だけど、留守だったり、夜中だったり、必ずしもすぐに病院に駆け込みことができない場合もありえます。


むくは幸い発作が出たわけではないので、今は心臓の動きを調整するお薬を毎日飲ませている状況です。
心臓の薬というのは、いったん始めると止めることはならず、一生飲ませ続けるものなので、さすがに勇気がいりましたが。

お薬は様子を見ながら徐々に増やしていくのだけど、働きすぎる心臓を休ませる作用があるため、過剰に投与すると、逆に心臓の働きを抑え込みすぎてしまうのです。
なので、日常的に心拍数をはかることでノーマルな状態を把握し、薬の増減の際に参照することが望ましいということで、聴診器を買ったのでした。
(病院では緊張してしまって、正確な心拍数が測れないため)

このように、心筋症は発症年齢もさまざま、予兆もないことが多いので、健康診断の際にはぜひともエコー検査も追加しておくことをお勧めします。

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by columbus59 | 2012-02-15 21:21 | 猫の肥大型心筋症
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